盛会のうちに終了しました。
マンスール・アリ先生のご了承をいただき、講演内容(英語)とその邦訳とが、以下の、イスラーム・ジェンダー科研のポータルサイトで掲載されていて、全文の内容をpdfでダウンロードできます。とても充実した内容の講演でした。ごらんください。
https://islam-gender.jp/news/375.html
チャプレンとは、人間の苦しみや痛みを、傾聴して解きほぐす人。もともとは病院や学校や軍隊などの施設に所属する(キリスト教の)牧師を意味していましたが、現在ではキリスト教の枠を超え、仏教やイスラーム、その他の諸宗教のチャプレンがいます。 チャプレン研究会は、チャプレンの思想、実践、方法論を、歴史的、実践的に研究することを目指す集まりです。2021年に、諸宗教(あるいは無宗教)のチャプレンをお呼びし、お話を聞くことからスタートしました。 上智大学の葛西賢太がまとめ役をしております。
盛会のうちに終了しました。
マンスール・アリ先生のご了承をいただき、講演内容(英語)とその邦訳とが、以下の、イスラーム・ジェンダー科研のポータルサイトで掲載されていて、全文の内容をpdfでダウンロードできます。とても充実した内容の講演でした。ごらんください。
https://islam-gender.jp/news/375.html
講演タイトル:
「英国におけるムスリムチャプレンと家族の幸福」(Muslim Chaplaincy and Family Wellbeing)
1)5月12日(金)18時半~20時半
イスラームにおけるウェルビーイング観
(Islamic framework of Well-being)
2)5月15日(月)18時半~20時半
トラウマインフォームドケア※とムスリムチャプレン
(Trauma Informed Care and Muslim Chaplaincy)
※被害者が自覚しにくい被害を理解し対処するための心理教育を伴うケア
3)5月26日(金) 18時半~20時半
英国とムスリムコミュニティにおけるドメスティックバイオレンス
(Domestic Violence within the UK and Muslim Communities)
講師:繁田真爾(しげた しんじ)先生
会場:zoomによるオンライン開催
司会:葛西賢太(上智大学大学院実践宗教学研究科教員)
主催:チャプレン研究会(https://chaplaincy-studies.blogspot.com/)
【講演概要】
現在、日本各地の刑事施設では1770名の教誨師たちが活動しています。宗教者として被収容者たちの更生をたすける教誨師制度は、近代日本でどのように生まれ、現在までどのような歴史を歩んできたのでしょうか。そしてスピリチュアルケアの役割も期待されてきた宗教教誨は、国家の刑事施設を現場とするケア活動であるがゆえに、どのような課題に直面してきたのでしょうか。クライアント(被収容者)本位の教誨を展望するために理解しておきたい歴史の問題を中心に、宗教教誨の過去と現在について考えてみたいと思います。
【繁田先生プロフィール】
1980年生まれ。東北大学国際文化研究科フェロー。近代日本の思想史・仏教史を専攻。研究テーマは、監獄・刑罰制度と宗教の関係史。主な著作に、『「悪」と統治の日本近代:道徳・宗教・監獄教誨』(法藏館2019年)など。https://researchmap.jp/sshigeta
第四回チャプレン研究会
講題:刑務所の社会的機能と塀の中の宗教--教誨師の活動をめぐって
講師:アダム・ライオンズ先生(モントリオール大学) ※講演は日本語で行われます
https://etudes-religieuses.umontreal.ca/repertoire-departement/professeurs/professeur/in/in33098/sg/Adam%20Lyons/
日時:2022年4月21日 19時10分-20時50分
場所:zoomによるオンライン開催 (演習科目とのハイブリッド開催)
司会:葛西賢太(上智大学大学院実践宗教学研究科)
申込締切:2022年4月19日(火)24時
講師について
アダム・J・ライオンズ先生は、ハーバード大学大学院で学ばれ、近代日本の刑務所で教誨師が経験するさまざまな葛藤に焦点を当てた研究で博士号を取得されました。博士論文は、欧米のチャプレンによる「スピリチュアルケア」と、日本の教誨師による「教誨」との違いを歴史的資料とフィールドワークによって明らかにしたもので、Karma and Punishment: Prison Chaplaincy in Japan (Harvard University Asia Center, 2021)として刊行されました。今回はこの博士論文にもとづいた講義を、日本語でしてくださいます。
なお、今回の研究会は、上智大学大学院実践宗教学研究科における「臨床スピリチュアルケア演習」の一環として、オンラインで開催されます。
お申し込みは以下のオンラインフォームからどうぞ。
https://forms.gle/SR5xK6mtQmSFrVpe6
申し込まれた方に、前日4月20日(水)に接続情報をお送りします。
お問い合わせ先:chaplaincy.studies@gmail.com (チャプレン研究会)
https://chaplaincy-studies.blogspot.com/
なお、第五回研究会が4月28日に行われますが、詳細は近日中にお知らせ致します。
イスラームジェンダー科研を受けての企画「巣ごもり読書会」として、2022年1月9日 、understanding Muslim Chaplaincyという本を読みました。
その詳細な文字起こし資料(註釈つき)と配付資料、報告が、以下のページに掲載されました。
http://islam-gender.jp/news/344.html
以下、報告の冒頭部分だけ引用いたします。詳細は上記のページでご覧ください。
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「巣ごもり読書会『Understanding Muslim
Chaplaincy』」では、2014年に刊行されたソフィー・ギリアット=レイ(Sophie
Gilliat-Ray)氏の書籍Understanding Muslim
Chaplaincyについて、イランにおける医療が専門の細谷幸子氏、イスラームにおける宗教と医療を専門とする葛西賢太氏が報告を行った。
細谷氏の報告では、ムスリム・チャプレンの基本的な活動内容と、ムスリム・チャプレンは登場してきたイギリスの歴史的背景に関する説明を中心に、本書の概要を説明した。その後細谷氏は、ムスリム・チャプレンの日本における発展の可能性と現状に対する問題提起を行い、報告をまとめた。その後の葛西氏の報告では、イスラーム法学者であるウラマーやイマームといった既存の制度と、ムスリム・チャプレンの違いや、アメリカのサード・スペースの動きと比較しながらムスリム・チャプレンの持つ特徴やそれを要請する社会的背景について深く考察がなされた。
両者の報告の後で、フロアの方から、報告に対するコメントや論点が多く寄せられた。まず、アメリカのムスリム・コミュニティを研究する方から、サード・スペースの成り立ちと社会背景に対する説明があり、既存の宗教権威とサード・スペースの間の緊張関係が指摘され、それと比較して今後のムスリム・チャプレンのあり方に対する質問が投げられた。また、日本ムスリム協会の方から、日本の刑務所におけるムスリムに対する教誨師の活動に関する現状や医療機関におけるそのニーズに対する補足説明があったほか、ムスリム・チャプレンの活動の質を担保する資格制度に対する質問なども挙げられた。さらに日本に住むムスリマの方々から、日本のムスリム・コミュニティと、それをサポートする自助グループの存在とその運営に関する説明や、ムスリマの悩みといったジェンダーに関する日常の問題に対する日本のムスリム・コミュニティの現状に対するコメントが寄せられた。
*報告文作成:保井 啓志さん(東京大学大学院総合文化研究科)
去る1月24日におこなわれて好評だった「イランのスピリチュアルケア」(ルーホッラー・ムサヴィザーデ博士講演)の第2回を、2022年3月8日(火)夜の18時より予定しています。詳細は、後日、告知致します。
上記の第二回講演を調整していましたが、諸事情により見送らざるを得なくなりました。2022年度に再度実施の可能性を模索致します。ご容赦ください。
チャプレンは、表に現れにくい個人的な困難に関わる専門職であり、社会の歪みが表出する場所であり、そのチャプレンの活動の研究は、ジェンダー研究と重なる課題をもっている。この研究会では、イスラームにおけるチャプレン(ムスリム・チャプレン)の活動の実際について、米国のムスリム・チャプレンのひとりであり、またハートフォード国際宗教平和大学にて養成教育にも携わっているビラール・アンサーリ博士に話を聞いた。
ビラール博士は、米国におけるチャプレンの理念が、合衆国憲法修正第一条にある、国教制定の禁止と信教の自由の保障という規定に遡ることから話を始めた。信教の自由とは、(日本で多くみられる「宗教を強制されない自由」という理解とは異なり)、さまざまな環境にあっても宗教を実践する自由を保障する、という理念である。
ムスリム/ムスリマの場合、当初からイスラームに対する偏見が根強く存在しているうえに、ニューヨークでの同時多発テロ事件の影響で、しばしば迫害や嫌がらせを経験していた。この理念が不全であったわけである。刑務所でも顕著で、金曜日の礼拝参加が認められなかったり、女性の入所者が男性によって身体検査されたりというかたちで、ムスリム/ムスリマの人権は軽んじられていた。ムスリム・チャプレンにとっては、同胞ムスリムの困難対応を支援するうえでは、人権擁護(advocacy)という仕事が重要になった(このあたりはキリスト教のチャプレンと少し違うところでもある)。ムスリム・チャプレンの粘り強い努力がじょじょに実を結び、上記のような問題はすこしずつあらためられていった。
イスラームは日常生活の中のさまざまな決まりごとを保って好ましい生活を送ることを重視するが、ままならないことに直面したとき、どのようにしたらよいか。その助言をするのが、クルアーン(コーラン)やイスラーム法について膨大な知識を身にそなえたウラマー(イスラーム法学者)である。イスラーム法で好ましいとされるようにならない、あるいはできないばあい、どうしたらよいか。社会のさまざまな課題に対してウラマーの発信する法解釈(ファトワ)が重要な所以である。ところが、現代社会においては、伝統的な解釈には当てはまらない新しい問題や、移民として暮らすムスリム/ムスリマが経験する個別の問題など、対応しきれないことが多くなってきた。このウラマーがカバーできない私的な領域の諸課題を支えるのがチャプレンといえる。また、いうまでもなく、イスラームはその当初から弱者保護・相互扶助の理念をもっているが、その現代的現場的な再解釈もチャプレンに求められるようになっているようだ。
講演では、チャプレンのこのような私的領域での活動の具体例をいくつか挙げつつ、現代的私的課題で伝統的な解釈に満足しないムスリム/ムスリマたちの集う「サードスペース」、また、米国でのムスリム・チャプレン養成機関としてのハートフォード国際宗教平和大学(もとハートフォード神学校)の位置づけ、コロナ禍におけるムスリムの精神的苦境の経験などについての話題もあった。
日本時間との時差ゆえに、ビラール博士は早朝から講演をすることになる。細谷先生と葛西は、「ムスリムのビラール先生は早朝も礼拝するから早起きも大丈夫に違いない」とこの時間の講演を依頼したところ、快く受けて下さり、「せっかくだから”sunrise”セミナーという別名をつけちゃおう」という提案までされた。ほがらかで親しみやすい雰囲気で語り通された講演は、イスラームについてまったく知らなかった日本のチャプレン聴衆にも、強い印象を与えたようだ。
司会の葛西は、過去にハートフォード神学校でつたない講義をしたことがあり、その折に、ムスリム・チャプレン養成プログラムの存在を聞いて驚いた記憶がある。白い美しいこじんまりした校舎に、精力的な教員と熱意のある学生がいて、すてきな学びの環境であると感じた。当時、ビラール博士にはまったく接点がなかった。今回のご縁を広げていければよいなと思っている。
本研究会はZoom Meetingを用いたオンライン会議の形をとったが、この種の学術的な会議の中で、Zoomの通訳機能を用いるという試みもした。一つのミーティングに二つの音声回線を用意することで、英語で直接聴くこともできるし、通訳を介して日本語で聴くこともできるしくみである。通訳には司会から原稿や専門用語などの情報提供をしたが、配付資料もスライドもない口頭の講演であり、宗教用語などの通訳には苦労があったと想像される。今後は、原稿ではなくても簡単なメモ程度の共有をしてもらうことで、通訳作業の支援と質の向上を図りたい。なお、この通訳機能のしくみから、録音がビラール博士の英語音声と司会者の日本語音声のみの録音になっていたため、書き起こしも、博士は英語、司会者や質問(の大半)は日本語、という形になっている。なお、書き起こしには、葛西の説明できる範囲で、宗教用語やチャプレン用語に訳注をつけた。読者の参考になれば幸いである。
開催のみならず、事前準備や動員、zoom操作のバックアップや試運転参加、アラビア語の用語確認等、IG科研の皆様のお力添えをいただいた。このような「学際的」な試みを実現させていただいたことを、改めて御礼申し上げる。
概要
チャプレン研究会 Zoom ”sunrize” セミナー:米国におけるムスリム・チャプレン——差違をさぐり信仰を深める——
日 時:2021年11月25日(木)20:00~22:00
講 師:ビラール・アンサーリ博士(ハートフォード国際宗教平和大学、イスラーム・チャプレン・プログラム主任)司会・登壇者:細谷 幸子(国際医療福祉大学成田看護学部教授)、葛西 賢太(上智大学グリーフケア研究所准教授)
<イランのスピリチュアルケア>
イスファハン緩和ケアチームにおける実践と
スピリチュアルケア実践者養成について
*ペルシャ語−日本語の逐次通訳が入ります。
https://forms.gle/
上記フォームの記入内容を確認後、前日の1月23日(日)中に、
Sophie Gilliat-Ray, Mansur Ali and Stephen Pattison, Understanding
Muslim Chaplaincy (AHRC/ESRC Religion and Society Series), 2016,
Routledge. (First published by Ashgate Publishing in 2013)を読みます。(読書会自体は日本語です)
2022年1月9日、イスラーム・ジェンダー科研の「巣ごもり読書会」の一環として、オンラインで行います。詳細は、案内ページをご覧ください。前日、1月8日までに、事前申し込みが必要です。
株本千鶴先生「韓国のホスピス・緩和ケア-政策・実践と医療者の認識-」
2021年12月12日(日)、13-16時 オンライン開催
日本にもっとも近く、歴史的にも交流を重ねながらも、文化や宗教、そして諸制度が異なっている、隣国・韓国。韓国のホスピス・緩和ケアに関する制度・政策や文化宗教的な背景、非医療的なケアなどについてお聞きする貴重な機会となります。非医療的なケアや宗教的ケアについても、フィールドワークでの経験を共有くださる予定です。
*参考:
・株本千鶴『ホスピスで死にゆくということ:日韓比較からみる医療化現象』東京大学出版会、2017年。
・株本千鶴「海外事情レポート1 韓国のホスピス・緩和ケア」(2021.1)『緩和ケア』31(1)、pp.82~85.
・株本千鶴「韓国のホスピス・緩和ケア政策―発展・変容・課題」(2020.6)『週刊社会保障』No.3077、pp.42~47
12月9日(木)24時までにお申し込みください。
お申し込み内容を、主催者が確認・検討させて頂いた後に、
前々日の12月10日金曜日に、接続情報を送付します。
上智大学ソフィアシンポジウム 欧州のムスリムチャプレンの意義--宗教と民族を超えるエンパワメントから学ぶ Why Muslim chaplaincy matters?: Lessons from their empowerment beyond religious/ethn...